IT企業では、開発したシステムがユーザーから高い評価を得られるように信頼を獲得しなければいけません。特に、新参の企業の場合には、その評価によって知名度の高さが大きく左右され、システムのシェアが広がるかどうかが決まります。そのため、IT企業では品質管理部などを設けて、開発したシステムの品質の維持向上を目指しています。フリーランスのテストエンジニアが担うのは品質管理部の一員としてシステムの不具合が発生するリスクを検証することです。
業務は二種類に大別することができ、既に市場に出ているシステムの不具合のリスクを確認することと、現在開発が進んでいるシステムのテストを行うことです。前者の場合には、ユーザーからの声によって発覚した不具合を改善するのではなく、これから将来的に起こり得るリスクがないかを探すのが仕事となります。後者の場合にも同様ですが、まだ市場に出ていないので不具合に関する報告は一切ありません。システムエンジニアが想定していなかったトラブルが起こる可能性を考え、様々な形で不具合が生じないかを確認するのが重要な業務です。
フリーランスのテストエンジニアが請負案件を選ぶと、このような業務の全権を任されることもあります。品質管理部などの一員として働くのではなく、たった一人の力で不具合が生じるリスクについての検証をすることになるのです。作業量も多くて大変になりがちですが、それに見合った報酬が用意されていることが多くなっています。